<メッセージノート>

2016/4/10 メッセージノート テモテへの手紙2 1:1-10
神様の賜物を燃えたたせよう 

永原アンディ


A. あなたに信仰を伝えた人々がいる (1-6)


1. 祈りによって支えられている私たち (1-5)

1 キリスト・イエスによって与えられる命の約束を宣べ伝えるために、神の御心によってキリスト・イエスの使徒とされたパウロから、
2 愛する子テモテへ。父である神とわたしたちの主キリスト・イエスからの恵み、憐れみ、そして平和があるように。
3 わたしは、昼も夜も祈りの中で絶えずあなたを思い起こし、先祖に倣い清い良心をもって仕えている神に、感謝しています。
4 わたしは、あなたの涙を忘れることができず、ぜひあなたに会って、喜びで満たされたいと願っています。
5 そして、あなたが抱いている純真な信仰を思い起こしています。その信仰は、まずあなたの祖母ロイスと母エウニケに宿りましたが、それがあなたにも宿っていると、わたしは確信しています。


2. 神の賜物という財産を受け継いできた私たち (6)

6 そういうわけで、わたしが手を置いたことによってあなたに与えられている神の賜物を、再び燃えたたせるように勧めます。ある。


B. 与えられている神様の賜物を燃え立たせよう (7-10)

1. 賢く生きるために (7, 8)

7 神は、おくびょうの霊ではなく、力と愛と思慮分別の霊をわたしたちにくださったのです。
8 だから、わたしたちの主を証しすることも、わたしが主の囚人であることも恥じてはなりません。むしろ、神の力に支えられて、福音のためにわたしと共に苦しみを忍んでください。



2. イエスを紹介するために (9,10)

9 神がわたしたちを救い、聖なる招きによって呼び出してくださったのは、わたしたちの行いによるのではなく、御自身の計画と恵みによるのです。この恵みは、永遠の昔にキリスト・イエスにおいてわたしたちのために与えられ、
10 今や、わたしたちの救い主キリスト・イエスの出現によって明らかにされたものです。キリストは死を滅ぼし、福音を通して不滅の命を現してくださいました。


メッセージのポイント
神様は私たち一人一人に素晴らしい人生を用意してくださっています。そして私たちがその素晴らしい人生を歩めるように、イエスを紹介してくれる人々、祈りで支えてくれる人々を与え、「神の賜物」と呼ばれる特別な能力も与えてくださいます。与えられる「賜物」は一人一人異なります。それは一人一人に異なる計画が与えられているからです。「賜物」は私たちの人生を推進させる燃料です。そのままでは力にはなりません。私たちが燃やして、つまり用いて初めてイエスに従ってゆくための推進力になるのです。

話し合いのために
1) あなたは誰からどのようにして信仰を受け取りましたか?
2) 何のために神様は私たちに賜物をくださるのですか?

子供達のために
イエス様を信じて生きることを教えてくれた人を意識させてください。そしてやがて自分もイエスを紹介する人になることを教えましょう。一人一人のために祈っていてくれる人々がいることを意識させてください。そして自分も誰かのために祈ることを教えてください。このような人々を与えてくださっている神様に感謝することを教えてください。そして神様は、人々だけでなく、その人に知恵や力「神の賜物」をも与えてくれることを教えてください。その人がその知恵や力を用いることによって、神様が与えてくださっている素晴らしい人生のプランを実現できると励ましてください。

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<メッセージ全文>

2016/4/10 メッセージノート テモテへの手紙2 1:1-10
神様の賜物を燃えたたせよう 

永原アンディ


 テモテへの手紙は聖書の中で2通あります。今日からは二番目の手紙を取り上げて、ここから私たちも受け取ることができることを学んでいきましょう。

A. あなたに信仰を伝えた人々がいる (1-6)

1. 祈りによって支えられている私たち (1-5)

1 キリスト・イエスによって与えられる命の約束を宣べ伝えるために、神の御心によってキリスト・イエスの使徒とされたパウロから、
2 愛する子テモテへ。父である神とわたしたちの主キリスト・イエスからの恵み、憐れみ、そして平和があるように。
3 わたしは、昼も夜も祈りの中で絶えずあなたを思い起こし、先祖に倣い清い良心をもって仕えている神に、感謝しています。
4 わたしは、あなたの涙を忘れることができず、ぜひあなたに会って、喜びで満たされたいと願っています。
5 そして、あなたが抱いている純真な信仰を思い起こしています。その信仰は、まずあなたの祖母ロイスと母エウニケに宿りましたが、それがあなたにも宿っていると、わたしは確信しています。

 パウロは始めに自分がどのような者であるのか、自分のアイデンティティーを明らかにすることから、この第二の手紙を書き始めました。それはテモテにとってはわかりきっていることです。しかしテモテは何度でも聞く必要がありました。私たちも同様です。この一見個人的な手紙が、神様の言葉、聖書の中に収められているということは、私たちもまた、テモテとは置かれている状況が異なっていても、神様から受け取るべきメッセージだからです。何度も聞かなければならないのは、それを忘れてしまいがちだからです。イエスがパウロを通してテモテや私たちに何度も問いかけているのは、「キリスト・イエスによって与えられる命の約束をすべての人に伝えなさい」ということです。ある人は、それを伝えるのはパウロのような使徒、今の時代なら牧師や宣教師の仕事であって、イエスに従う人すべてに求められているのではないと考えています。それは間違いです。誰にでも自分が一番近づける人たちがいます。その人たちに命の約束を伝えられるのはその人の役割です。テモテの場合はどうだったのでしょうか?彼は自分のお母さん、お祖母さんから伝えられたのです。家の宗教として受け入れたわけではありません。お父さんは異教徒でした。伝えられたといっても言葉で勧められただけではなかったはずです。そうでなければ、パウロがしてきたような苦労を、多くの可能性のある若者が自分から引き受けるはずがありません。伝わったのは、お母さん、お祖母さんの言葉ではなく「キリスト・イエスによって与えられる命の約束」を受け取った人としての生き方です。テモテは、それをしっかり受け取って歩み始めています。
 それでも、テモテが置かれている状況は厳しいものでした。外側からの迫害と内側に忍び込んだ偽りの教えに立ち向かわなければなりませんでした。テモテは、パウロの言葉によって、自分の歩みに確信を持つ必要がありました。私たちも同じです。「私は何のために生きるのか?」 それは愛し続けることです。愛し続けることを可能にするのが、キリスト・イエスによって与えられる命の約束なのです。先週、神の国が死んだ後に行くことのできる別の場所ではないことを学びました。神の国は、まだ完成してはいないけれどもすでに私たちのところへ来ている「神様の支配」のことです。与えられる命という言葉も同様に考えてください。肉体が滅びた後に天国で生きる第二の命ではありません。約束の命とは神と繋がっている者にすでに宿っています。「永遠の」とも言われるように、自身が望まないかぎり取り去られることはありません。神様だけが愛を与えられる方です。この神様に繋がって、愛されることを知り、愛することができます。だから、世界を愛し合うところにするために「キリスト・イエスによって与えられる命の約束をすべての人に伝える」という働きを神様はあなたに委ねたのです。これが簡単な事ではないことを、聖書も、そのあとの歴史も示しています。だからパウロは言葉で励ますだけでなくテモテのために絶えず祈っていました。パウロのためにも絶えず祈っていた人々がいました。祈りなしにできる働きではないのです。あなたのために祈っている人がいます。人々のために祈り続けてください。特にテモテのように、ユアチャーチのこれからを担う若いリーダーたちのためには毎日祈ってください。私もそのように祈られて、なんとかここまで歩んでこられたのです。


2. 神の賜物という財産を受け継いできた私たち (6)

6 そういうわけで、わたしが手を置いたことによってあなたに与えられている神の賜物を、再び燃えたたせるように勧めます。ある。

 どうか、パウロが不思議なハンドパワーでテモテに「神の賜物」を与えたと誤解しないでください。私たちも誰かに手をおいた時に、癒しが起こる、明らかに聖霊が注がれることを経験してきましたが、それは、その時に聖霊ご自身が働かれて起こることです。私たちは、聖霊がその人の中に満ちて、その人の働きを通して、神様ご自身が働いてくださることを求めて、新しい働きに向かう人々に手を置いて送り出してきました。多くの教会では、その人が牧師として公認されるときに、すでに同じように手を置かれて牧師となっている人々が、その人の頭に手を置いて、その人を牧師と認めます。私に手を置いてくれた人々、その人々に手を置いてくれた人々、さかのぼって行けばパウロやペトロに行き着くわけです。そのことが象徴しているのは、私たちが神の賜物という財産をずっと受け継いできたということです。牧師という職は誰もがなるわけではありませんが、神の賜物は牧師が独占しているものではありません。私たち一人一人に分け与えられている賜物の集合はユアチャーチに与えられている賜物として、次の世代に人々に受け継がれてゆきます。ただし神の賜物は、持っていることで満足してはいけないものだということを知らなければなりません。テモテが勧められているように「燃え立たせ」なければいけないのです。そこで、ここからは燃え立たせるとはどういうことか?何のためにそれが必要なのか?ということについてお話しします。


B. 与えられている神様の賜物を燃え立たせよう (7-10)

1. 賢く生きるために (7, 8)

7 神は、おくびょうの霊ではなく、力と愛と思慮分別の霊をわたしたちにくださったのです。
8 だから、わたしたちの主を証しすることも、わたしが主の囚人であることも恥じてはなりません。むしろ、神の力に支えられて、福音のためにわたしと共に苦しみを忍んでください。

 6節でパウロは「再び」燃え立たせなさいと励ましました。そして賜物の幾つかを「霊」という言葉で紹介しています。「力の霊」「愛の霊」「思慮分別の霊」です。テモテやエフェソの教会の人々は様々な苦境に疲れ、気落ちし、少し臆病になっていたのです。それで、神様がせっかく与えていてくださる知恵や力を用いて何かをしようという気持ちが萎えていました。信頼している指導者であるパウロでさえ、当時の強力な国家、ローマ帝国に有害な者として拘束されていたのです。自分自身に確信を持てなくなり、イエスを伝えることも今はしない方がいいかもしれないと思ってしまう人もいたのです。このことはいわゆるキリスト教国で聴くより、この日本という国で聞く方がリアリティーがあるでしょう。日本にキリスト教が伝わって以来、私たちはずっとマイノリティーでした。70年前にはパウロと同様にイエスに従っているという理由で投獄されていた人々がいたのです。迫害のなかった時には積極的にイエスを紹介していた多くの人が、口を閉ざし、同じ信仰を持つ人々と祈り合うことはもちろん、会うことさえ避けるようになってしまった時代です。まるで臆病の霊に支配されていたようでした。しかしパウロが言っているように、神様がくださるのは臆病の霊ではありません。彼らは臆病の霊に支配されていたのではなく、せっかく与えられていた「力と愛と思慮分別の霊」に気付かず、用いようとしなかったのです。それでは神様の期待に応えて賢く生きることはできません。力もなく、愛もなく、思慮分別もなく生きるしかありませんでした。今も私たちは数の上ではマイノリティーですが、神様の賜物を用いて賢く生きるなら、力と愛と思慮分別を発揮することができます。イエスに従う者が、これらを発揮するなら社会はそこから変わります。用いること、使うことが燃やすということです。


2. イエスを紹介するために (9,10)

9 神がわたしたちを救い、聖なる招きによって呼び出してくださったのは、わたしたちの行いによるのではなく、御自身の計画と恵みによるのです。この恵みは、永遠の昔にキリスト・イエスにおいてわたしたちのために与えられ、
10 今や、わたしたちの救い主キリスト・イエスの出現によって明らかにされたものです。キリストは死を滅ぼし、福音を通して不滅の命を現してくださいました。

 イエスへの信頼が私たちの力、愛、思慮分別を実現します。イエスを頼りに一歩踏み出すことが、神様の賜物に火をつけることになるのです。しかし賜物はガソリンのように着火して一気に爆発的に燃え尽きるものではありません。むしろ薪のように長い間燃え続けるのです。それは生涯燃え尽きることはありません。ただ、火を起こし続けるように、用い続ける必要があります。これはイエスを紹介する、今日の最初のパウロの言葉で言うなら「キリスト・イエスによって与えられる命の約束を宣べ伝える」のには最適な性質です。この働きは一生続きます。息長く、根気強く、焦らず、慌てずしてゆくものです。神様はあなたに1万人の大集会をしてイエスを紹介して欲しいのではありません。BBQグリルの中のまだ火の付いていないチャコールに隣のチャコールから静かにゆっくり火が移るように、あなたの近くにいる人にあなたが受けたイエスからの愛を、逆境に負けない力を、上からの知恵を惜しみなくシェアしましょう。



メッセージのポイント
神様は私たち一人一人に素晴らしい人生を用意してくださっています。そして私たちがその素晴らしい人生を歩めるように、イエスを紹介してくれる人々、祈りで支えてくれる人々を与え、「神の賜物」と呼ばれる特別な能力も与えてくださいます。与えられる「賜物」は一人一人異なります。それは一人一人に異なる計画が与えられているからです。「賜物」は私たちの人生を推進させる燃料です。そのままでは力にはなりません。私たちが燃やして、つまり用いて初めてイエスに従ってゆくための推進力になるのです。

話し合いのために
1) あなたは誰からどのようにして信仰を受け取りましたか?
2) 何のために神様は私たちに賜物をくださるのですか?

子供達のために
イエス様を信じて生きることを教えてくれた人を意識させてください。そしてやがて自分もイエスを紹介する人になることを教えましょう。一人一人のために祈っていてくれる人々がいることを意識させてください。そして自分も誰かのために祈ることを教えてください。このような人々を与えてくださっている神様に感謝することを教えてください。そして神様は、人々だけでなく、その人に知恵や力「神の賜物」をも与えてくれることを教えてください。その人がその知恵や力を用いることによって、神様が与えてくださっている素晴らしい人生のプランを実現できると励ましてください。