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11/27/2011  アドヴェント第一聖日 Vol.18 No.48
永遠の幸せを手に入れよう  ルカによる福音書 1:26-38

今日からアドヴェントと呼ばれるクリスマスを待つ特別な時を迎えます。街もクリスマスデコレーションが施され、誰もがクリスマスを待ち望んでいますが、クリスマスはあなたの想像以上に、あなたの人生に大きな意味を持っています。あなたが本当の、そしていつまでも変わることのない幸せを得るために、本当のクリスマスを知って下さい。今日から四回のクリスマス前の日曜日は、いろいろな角度からクリスマスについてお話ししてゆきます。 今日取り上げるルカによる福音書一章に記されているのは、目に見ることの出来なかった神様が目にみえる方イエスとして初めて出会う人類の代表マリアへの、神様の側からの呼びかけと、それに対するマリアの応答です。この対話を通して、あなたも本当の幸せを見出して下さい。そしてそのために4つのキーワードを心にとどめていただきたいと思います。それでは始めに26-28節を読みましょう。

A. あなたもこう呼びかけられている

1) 主があなたと共におられる (26-28)

六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」


福音書はイエス様の誕生の前に生まれたもう一人の人について、イエス様が来られることを伝えた最後の預言者として紹介しています。六ヶ月目というのは、その人、ヨハネが母の胎に宿った時から6ヶ月ということです。彼の事については、アドヴェント第4日曜日、12月18日の礼拝で取り上げる予定です。25節以前のヨハネの誕生の次第も、ぜひ家に帰ったら読んでみてください。天使ガブリエルこのルカによる福音書で二回と旧約聖書のダニエル記に二回だけ登場しています。「神は力強い」という意味を持つ名前です。 イエス様が生まれたイスラエルは西側で地中海に接する南北に長い国です。ガリラヤは北部の町で、ガリラヤ湖から西に30キロほどのところにあります。旧約聖書の中に預言されていた神様の計画が、いよいよ始まったのです。 マリアも婚約者のヨセフも、イスラエルの歴史上、最も有名で愛された王ダビデの家系に連なる人でしたが、当時の彼らはごく普通の庶民として生活をしていました。 「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」 それは突然の呼びかけでした。理解出来ない呼びかけは人の心を不安にさせます。マリアはすべての人の代表としてこの言葉を聞いたのです。つまりこれは神様からの私たちに対する語りかけでもあるのです。私の場合は、天使ガブリエルではなく、現在私の妻である人に語りかけられました。「イエス様はあなたを愛しています。あなたが彼を主と信じて幸せになることを、イエス様も私も望んでいます」 訝りました。すぐには受け入れられませんでした。時間がかかりましたが、今はイエス様と共に歩むようになって、何があっても去ることのない幸せが与えられていることを確信しています。ここには今、このメッセージを通して初めてこの招きの言葉聞いている方がいるかも知れません。「イエス様は、あなたの友となりたい。イエス様に気づいて下さい」訝るのも当然です。話がうますぎます。しかしそれは、神様がマリアに語られた真実の言葉です。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」とあなたも呼びかけられていることを知って下さい。いろいろな恵みがある、幸せに感じられることがある、しかしいつまでも変わらない幸せ、それは「主が共にいて下さる」事以外にはありません。あなたがイエス様と共に歩み始めたなら、あなたの方で背を向けない限り、イエス様は決してあなたを見放さない方です。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」これが今朝、あなたの心にとめていただきたい4つのキーワードの一つ目です。それでは続きを読んでみましょう。29-33節です。
 

2) 恐れることはない(29-33)

マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。すると、天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。」


2つ目のキーワードは「恐れることはない」です。天使ガブリエルは、恐れることはないと言いながら、もっと恐ろしいことを言い出しました。神が人として来られるという、ありえないことが、しかも自分の身にあってはならないこととして起ころうとしているのです。神様はガブリエルを通して、生まれてくるこの名前まで指定されました。「イエス」という名はギリシャ語(古典ギリシア語ではイエースース、現代ギリシア語ならイイスス)としては外来語で、元の語は、アラム語のイェーシューア(
ישוע, Yeshua)=ヘブライ語のヨシュア(イェホーシューア、יְהוֹשֻׁעַ, Yehoshua)で「ヤハウェ(神)は救い」「救う者」という意味の名前です。 もうイエス様は来られました。マリアの身に実際に起こったことは、もう誰にも起こりません。それならなぜ「恐れることはない」もまた私たちに呼びかけられている言葉だといえるのでしょうか? この世界では、常に私たちの想像を超えたことが起こります。3月の地震とそれに伴う津波、原子力発電所の事故。想定外という言葉が使われましたが、私たちは、突然前触れなしに、想定外の出来事に遭遇するのです。マリアに語られた「恐れることはない」は、たとえそれがあなたにとって想定外のことであったとしても、全てのことは神様のコントロールのもとにあるということが根拠になっているのです。誰か他の人が気休めに言っている「恐れることはない」ではありません。イエス様となってこられた神様がそう言われているのです。あなたには「恐れることは何もありません」そう言われる方が誰よりもあなたの幸せを願い、与えようとしているからです。イエス様は、あなたをあらゆる恐れから救い出すために、「救う者」という名を持った人として地上を歩まれたのです。あなたもこの呼びかけを、そのまま信じて「恐れ続ける者」ではなく「永遠の幸せ」を掴みませんか?そのためには、神様の言葉と力を信頼することです。34-37節を読みましょう。
 

B. 提案を受け入れよう

1) 神の力を信じよう(34-37)

マリアは天使に言った。「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。神にできないことは何一つない。」


3つ目のキーワードは「神にできないことは何一つない」です。神様は目に見えません。イエス様の姿もこの目で見ることはできないのです。しかし神様の霊が力となって私たちを包んで下さるのです。神様はあなたの言いなりになっては下さいません。それではあなたの神様ではなく、あなたの奴隷です。神様は、あなた以上にあなたの必要なものと、必要ないものをご存知で与えて下さるのです。人間はジャングルの中のように目印のないところでは、コンパスがなければまっすぐに進んでゆくことがとても難しく、大抵同じところをぐるぐると回ってしまうそうです。あなたは今まで力強く人生をまっすぐに歩んできたでしょうか?どこから来てどこへ向かっているのか確信がありますか?そうでなければ、同じようなところから抜けだせずにぐるぐると回っているかもしれません。富士山の麓に大きな森があります。その中ではコンパスが正しく方向を示せないので、迷ってしまうと抜け出せなくなってしまうのです。あなたは正確な人生のコンパスを持っていますか?人間が作ることのできるような程度のものでは、狂ってしまって使いものにならない様なところを歩むことも多いのです。私たちに与えられている完全な人生のコンパス、それはあのクリスマスに来て下さったイエス・キリストただお一人です。そこで38節から最後のキーワードを差し上げます。
 

2) あなたもこう答えよう(38)

マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」そこで、天使は去って行った。
「お言葉どおり、この身に成りますように

これが4つ目のキーワードです。今までの3つは、天使を通して与えられた神様からの言葉でしたが、これはマリアの言葉です。つまり、神様に対する応答の言葉です。永遠の幸せをあなたに保証する3つの語りかけを紹介してきましたが、それを確かに手に入れるためには、あなたの応答が必要なのです。あなたには、ついて行く権利も、背を向ける権利もあります。神様は無理やり御自身の計画を押し付ける方ではないのです。それでこの言葉が重要なキーワードとなるのです。私たちは人生にいろいろな計画を立てます。しかし不確実で、実現しないことも多いのです。神様の計画は完全です。一人一人に最も相応しい人生を用意していて下さいます。だから、「お言葉どおり、この身に成りますように」と応えてついて行く人が幸せを手に入れるのです。 わたしたちも「お言葉どおり、この身に成りますように」と応えてイエス様に従ってゆきましょう。
 

メッセージのポイント

幸せの本質はイエス様と共にいることです。神様が私たちのところに来て下さり、あなたの中に住みましょうと提案してくださっているのです。イエス様と同時代の人々は、彼を新しい王、革命家として期待しましたが、イエス様はそのような方ではありません。イエス様は、永遠に治める方でその支配は終わることがないのです。神様が提案してくださっているのは、全く新しい生き方です。当然戸惑いもあります。けれども、マリアが「お言葉どおり、この身に成りますように」と言ったように神様の提案を受け入れた人が永遠の幸せを手に入れるのです。

話し合いのヒント

1) マリアに対する語りかけがなぜ自分にも向けられているといえるのですか?
2) 神様は私達にどのような提案をしてくださったのですか?