<メッセージノート>

2013/10/20 使徒言行録 16:6-15
聖霊の導き

A 人の計画を変更させる聖霊


1) 聖霊はどのようにアジアで語ることを禁じたのか? (6-8)

さて、彼らはアジア州で御言葉を語ることを聖霊から禁じられたので、フリギア・ガラテヤ地方を通って行った。ミシア地方の近くまで行き、ビティニア州に入ろうとしたが、イエスの霊がそれを許さなかった。それで、ミシア地方を通ってトロアスに下った。(6-8) 。


2) 幻による確信 (9,10)

その夜、パウロは幻を見た。その中で一人のマケドニア人が立って、「マケドニア州に渡って来て、わたしたちを助けてください」と言ってパウロに願った。パウロがこの幻を見たとき、わたしたちはすぐにマケドニアへ向けて出発することにした。マケドニア人に福音を告げ知らせるために、神がわたしたちを召されているのだと、確信するに至ったからである。(9,10)



B 導きに従った結果 (11-15, 箴言16:9)

わたしたちはトロアスから船出してサモトラケ島に直航し、翌日ネアポリスの港に着き、そこから、マケドニア州第一区の都市で、ローマの植民都市であるフィリピに行った。そして、この町に数日間滞在した。安息日に町の門を出て、祈りの場所があると思われる川岸に行った。そして、わたしたちもそこに座って、集まっていた婦人たちに話をした。ティアティラ市出身の紫布を商う人で、神をあがめるリディアという婦人も話を聞いていたが、主が彼女の心を開かれたので、彼女はパウロの話を注意深く聞いた。そして、彼女も家族の者も洗礼を受けたが、そのとき、「私が主を信じる者だとお思いでしたら、どうぞ、私の家に来てお泊まりください」と言ってわたしたちを招待し、無理に承知させた。(11-15)


人間の心は自分の道を計画する。主が一歩一歩を備えてくださる。 (箴言16:9)


メッセージのポイント
 どんなに優れた人であっても、その計画は神によって変更を命じられることがあります。この神による計画の変更を知る方法は単純です。神は様々な方法によって私たちに語りかけてくださるので、聞き漏らさないように出来るだけ神の近くにいて、意識を神の意志に集中させることです。それでも私たちは聞き取り損なって痛い目に会うことがありますが、そのような経験を通してもっとよく聞き分ける事ができるようになります。神の命令を聞き漏らさず従えば、良い結果を見せていただけます。

話し合いのために
1) 聖霊はどのような方法でトルコで活動することを禁じたのでしょう?
2) 神の導きに従った結果はどのようなものでしたか?

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<メッセージ全文>

2013/10/20 使徒言行録 16:6-15
聖霊の導き

A 人の計画を変更させる聖霊


1) 聖霊はどのようにアジアで語ることを禁じたのか? (6-8)

さて、彼らはアジア州で御言葉を語ることを聖霊から禁じられたので、フリギア・ガラテヤ地方を通って行った。ミシア地方の近くまで行き、ビティニア州に入ろうとしたが、イエスの霊がそれを許さなかった。それで、ミシア地方を通ってトロアスに下った。(6-8) 。


 パウロは今回の旅行で、主にアジア州の各地でイエスを伝えたいと考えていました。しかし何らかの理由で、アジア州の各都市に向かうことはできませんでした。パウロは計画を変更し、ビティニア州に向かうことにしますが、ビティニアに入ることもできませんでした。仕方なく道を進みトロアスという港街に向かうことになります。それぞれ、「聖霊に禁じられた」「イエスの霊がそれを許さなかった」とありますが、一体何が起こったのでしょうか? 祈りの中で示された、イエスが最初にパウロに現れた時のように語りかけられた、幻を見た。パウロが具体的なことを言っていないのでいろいろ人は想像します。しかし、ふつう聖書は何かそのような神様の特別な介入であったなら、バラムとロバ(民数記22章)の出来事や、パウロがイエスに声を掛けられた時(使徒言行録9章)、またこのあとの9節のように具体的に記録しています。パウロのここでの2回の計画変更は、私たちにもよくある様々な、神の奇蹟とは思えない出来事によって余儀なくされたようです。もちろんその背後には神様の計画があるので聖書は「聖霊が禁じた」と表現するのです。しかし神様は、大抵の場合、預言とか、奇蹟によってではなく、こういうありきたりの方法によって私たちを導かれるのです。むしろ、「あなたに対する預言が与えられました。私の言うことを聞きなさい」とか「私は日本のために任命された使徒だから、私の言うことを聞くことが神に従うことだ」というような言い方で自分の導きに従えという人を警戒して下さい。このような偽預言者、偽使徒がキリストの体にダメージを与えているという現状があるのです。聖霊は、そのような特別な人を通してではなく、様々な方法であなたに直接教えて下さいます。イエスは、律法主義によって神から遠く離れてしまったユダヤ社会に、どのような人でも神に近づき、誰かに仲介してもらわなくても神に従って生きることができるように、ご自身の命を犠牲にして、神と私たちとの関係を修復してくださいました。けれども、目に見えるキリストの体として始まった教会は1500年の歩みのうちに、またしても、普通の人は特別な人達の助けなしには神に近づくことができないという仕組みを作り出してしまいました。ルターたちの働きにはもう一度、一人一人の普通の人と神を出会わせるという意味があったのです。もうすぐハロウィンですが、10月31日はハロウィンよりも宗教改革記念日であるということをイエスに従う者は覚えていなければなりません。ルーテル教会やカルヴァンの改革派教会でなくても、イエスに従う者はみな宗教改革の原則を生きているはずです。宗教改革の三原則を聞いたことがありますか? 1)聖書だけに権威がある(教皇の命令とか教会の伝統、それらを書き記した文書などではなく)こと。2)ただ主イエスを信じる信仰によってのみ神との関係を回復できる(行いや、献金によってではなく)こと。3)誰でも指導者や組織の介在なしに神と直接コミュニケーションがもてる(万人祭司)こと。
 三番目の原則の通り、私たちは皆、聖霊の導きを受けています。誰か他の人を通して、神の導きを受けるのではありません。牧師、神父はあなたと神の間を仲介する者ではないのです。これを間違えると、権威がその人物や組織にもあることになり、すべての原則が崩れ、私たちはもはやイエスに従う者ではなくなってしまいます。
 いつでも自分自身が神の導きの中を歩んでいることを忘れずに、思い通りにならないことも導きのプロセスと信じて、神を信頼して前進しましょう。


2) 幻による確信 (9,10)

その夜、パウロは幻を見た。その中で一人のマケドニア人が立って、「マケドニア州に渡って来て、わたしたちを助けてください」と言ってパウロに願った。パウロがこの幻を見たとき、わたしたちはすぐにマケドニアへ向けて出発することにした。マケドニア人に福音を告げ知らせるために、神がわたしたちを召されているのだと、確信するに至ったからである。(9,10)

 パウロはここで初めて、この旅行の本当の目的を悟ります。それまでは内心、穏やかではなかったでしょう。二度までも行く手を阻まれ、この先は海しかない港町に、ほとんど何もしないまま来てしまったのです。しかし、ここで神は、わからないけれど進むしかないという方法ではなく、確信を与える方法によって、ヨーロッパ行きを命じたのです。イエスがおられるという良い知らせを最初にヨーロッパに伝えることが今回のミッションだったのです。
 神は様々な方法で、ゴーサインやストップサインを出されるだけでなく、様々な方法でそれを確信することが出来るように助けて下さる事がわかります。幻は厳密には夢とは違います。ここでは夜とありますから、夢のように寝ているか、うとうとしている時に与えられたようですが、昼間に与えられることもあるのです。特に祈っている時やワーシップしている時に与えられることが多いので、皆さんも期待して下さい。パウロは見た幻を、神からのメッセージと受け止めて、ためらうことなく、自分の想定外のルートに進み出たのです。
 大きな岐路を目の前にして迷う時、皆さんは決して占い師のところへいったりはしないでしょう。神がそれを嫌われることを知っているからです。預言者を自称する人のところに行って神の意思を知ろうとするのも占いをするのと同じです。人の意見を聞くことは良いのです。しかし最後は自分で決めるのです。私たちはそのような時、祈り、幻を求めることができます。はっきりした確信が得られない時はどうすればよいのでしょう?簡単です。パウロがしたように進み続ければいいのです。ついに進み続けられない所に来た時、神はペトロに幻で教えたように、私たちにも何らかの方法で、背中を押してくださいます。


B 導きに従った結果 (11-15, 箴言16:9)

わたしたちはトロアスから船出してサモトラケ島に直航し、翌日ネアポリスの港に着き、そこから、マケドニア州第一区の都市で、ローマの植民都市であるフィリピに行った。そして、この町に数日間滞在した。安息日に町の門を出て、祈りの場所があると思われる川岸に行った。そして、わたしたちもそこに座って、集まっていた婦人たちに話をした。ティアティラ市出身の紫布を商う人で、神をあがめるリディアという婦人も話を聞いていたが、主が彼女の心を開かれたので、彼女はパウロの話を注意深く聞いた。そして、彼女も家族の者も洗礼を受けたが、そのとき、「私が主を信じる者だとお思いでしたら、どうぞ、私の家に来てお泊まりください」と言ってわたしたちを招待し、無理に承知させた。(11-15)

 パウロはマケドニアの中心都市であったフィリピに行き、イエスを紹介しました。信じた人々によってここフィリピでヨーロッパ最初の教会が組織されました。最初にイエスに従う決心をしたのは、パウロが今回行くことのできなかったアジア州の町ティアティラ出身の夫人リディアです。リディアとその家族から始まったフィリピの教会は、フィリピの信徒への手紙から読み取れるように、熱心に神の働きに仕える教会に成長してゆきます。20周年の礼拝の時にもお話しましたが、ユアチャーチを始める前に私たちはアメリカで神の働きをしたいと考えて準備のために旅行をしたのです。しかし、メインランドでは道が閉ざされ、ハワイまで辿り着いた時に、日本人の幻を見たわけではありませんが、ある牧師の説教の中で、日本で新しいことを始めることが神の意思だと確信しました。この説教を聞くまで、この旅はがっかりすることの連続でしたが、ここまで来てなぜ考えていたことが次々と閉ざされたのかを知りました。それがユアチャーチの始まりだったのです。
 あなたは、思い通りにならない事が二、三度続いても平静でいられますか?思い通りにならない事が続いても絶望しないでいいということを、イエスの霊に従う者なら知っているはずです。何が起ころうと、起こるまいとがっかりしないで下さい。箴言はこう言っています。

人間の心は自分の道を計画する。主が一歩一歩を備えてくださる。 (箴言16:9)

 思い通りに生きることの出来る人はいません。 自分の思い通りに生きようとすることは幸せをもたらしません。 思っていることがいつも正しいとは限らないからです。神はあなた以上にあなたのために良い計画をお持ちです。パウロは神による計画変更を受け取って、自分の計画ではなく神の計画に従うことができました。私たちも、礼拝の中で、祈りの中で導きを求めながら、その時に開かれている道を最善を尽くして進んでゆきましょう。


メッセージのポイント
 どんなに優れた人であっても、その計画は神によって変更を命じられることがあります。この神による計画の変更を知る方法は単純です。神は様々な方法によって私たちに語りかけてくださるので、聞き漏らさないように出来るだけ神の近くにいて、意識を神の意志に集中させることです。それでも私たちは聞き取り損なって痛い目に会うことがありますが、そのような経験を通してもっとよく聞き分ける事ができるようになります。神の命令を聞き漏らさず従えば、良い結果を見せていただけます。

話し合いのために
1) 聖霊はどのような方法でトルコで活動することを禁じたのでしょう?
2) 神の導きに従った結果はどのようなものでしたか?