いやしの賜物 とミニストリー

マルコ16:15 ヨハネ14:12    永原アンディー

1.4つの誤解

1)特別の人だけに与えられる

2)医療にたいする認識(過信、不信)

3)キリストによらないいやし

4)病気も御心

 癒しは神が私たちみなに分け与えられた、仕えてゆくための超自然的な能力であって、コリント12章などには「いやしの賜物」の記載がある。このことから自分にはいやしの賜物はないので、いやしのミニストリーに仕えられないと考える人がいる。しかし聖書は、いやしが特に賜物が顕著にある人だけに現されることではなく、もっと一般的に現わされることを支持している。(マルコ16:1,ルカ10:9)全ての賜物はその現れに程度の差があるが、いやしの賜物は、非常に多くの人にあたえられているし、誰もが試みる必要がある。特定の人に賜物が顕著に現れるのは、他の人が諦めたり他人任せにするためではなく、励まされ自分もできるようになるため。

2.聖書の見解

1.信じる者のしるし(マルコ16:15)

2.キリストと同様に、それ以上に(ヨハネ14:12)

3.福音書 41のいやしの記事727/3779

3.キリストのいやし

1.救いとの緊密な関係

   救い−罪からの解放、神との和解

   病−罪の結果

キリストは解放を宣言するだけではなく、結果に対しても責任を持つ

2.憐れみ(ヨハネ11:35)

3.バリエーション

   (1)場所のバリエーション

   a.フォーマルな場 b.インフォーマルな場

   c.個人的出会いの場

  

 (2)方法のバリエーション

  a.悪霊の追い出し b.手をおいて c.症状に対して命令 

d.人に対して語りかけ e.御体に触れさせて

   f.人を介して間接的に(権威の伝授)

 g.特殊な方法を用いて h.コンビネーション

   (3)いやしの信仰のバリエーション

    a.本人の b.周囲の c.神の主権による

      d.コンビネーション

 ここで信仰とは、神に対する徹底的な信頼であり、決して個人の能力のような物ではない。従って、いやしのミニストリーの経験の多少に関わらず、リスクをおかしても、神を信頼しつつ病に立ち向かうことが求められる。

<例>       
聖句 場所 方法 信仰
マタイ12:10-13
マタイ14:35-36 d(a,b)
マルコ 7:32-35 h(b,g)

    

4.いやしのミニストリー

1.いやしのミニストリーといやしの祈り、霊の追い出しは異なる

いやしのための祈り

他者あるいは自分の病気、傷害のために、それがいやされるように神に向かって祈ること。思いは神に向けられているので、一般に祈りがそうであるように、目を閉じてなされることが多い。

ヨハネ11:41,42 ヤコブ5:14−16

いやしのミニストリー

 他者あるいは自分の病気、傷害のために、神からの権威と力を持って、その人をいやすこと。よくその人の状態を観察しつつ進めて行くために、目を開いていることが重要。その他の感覚(触覚, 嗅覚、聴覚、霊的感覚)も鋭く働かせる。祈ることも含まれる。

悪霊の追い出しのミニストリーとの違い 

ミニストリーの中で最も混同されやすい概念。

なんでも悪霊のせいにしてしまう。(**の霊出て行け)

的外れな場合が多い。単にいやすべきなのか、霊に命令すべきなのか、 神からの知恵によって判断する。

悪霊を必要以上に恐れる人に対するサタンの戦略は

その戦力を実際以上に粉飾して、働きを牽制すること

悪霊の働きを認めない人に対するサタンの戦略は

サタン及び悪霊が存在しないと思い込ませること

2.仕える人の条件(ルカ10:17ー24)

(1)神の権威を確信し、身に負っている人

(2)常に心からの礼拝を捧げている人

(3)たてられている権威に従順な人

3.いやしのミニストリーのプロセス

ティームミニストリーであることを忘れずに、独走しないこと。

特に熟練者以外は、できるだけティームでミニストリーで当たること

全てのステージに2つのレヴェルがある。

L1,自然的 L2,超自然的

  (1) インタビュー(聞くこと、尋ねること)

    1.その人あるいは保護者に(L1)

    2.霊を見分けること/知恵の言葉/知識の活用(L2)

(本人の話をストップさせる必要がある時もある)

    3.呪いがおかれている可能性のチェック

    権威者による決めつけ等,本人または家系に対して

  (2)診断/原因の見極め

    1.罪/傷ついた心/不摂生/体質的遺伝/外因(L1)

    2.悪霊の働きによる状態/呪いによる状態(L2)

    3.1,2のコンビネーション

  (3)ミニストリーにおける祈り

    1.用いられるものとしての十分な備えを求める祈り

例−どうか私の霊の目を開いて下さい

    2.とりなしの祈り(特に霊的原因の場合など)

例−いまこの方のうちに来られ、悪の力を撃ち破ってください

     3.指示を求める祈り(祈る、命じる、宣言する等の)     

例−この人の上に手を置くべきでしょうか

   ステージ3における注意(ステージ4においても)

        自分の感情をコントロールすること、流されないように

  (4)メインステージ

    A−Cのステージを通してミニストリーを進めて行く大体の方針が立つのでそれにしたがって、メインステージに入って行く。もちろんこのステージの中でも、新しいことを示されることが多いので、その時その時の導きに敏感になること

    1.聖霊に対する招き,臨在を求めて

    2.主の御名や血による祝福

    3.症状に向かって語る/命じる/宣言する

    4.知恵、知識の言葉の活用/情報交換

    5.観察(だから目を開いている)

    6.受けている人の感情コントロール      

その人の感情をよく観察すること。その人が興奮し過ぎるとそれが障害となる。激しい告白や機関銃の様な異言は必要ない。ただ主の愛のうちにリラックスしていることを勧める

      7.ミニストリーを受けている人への質問と

         ミニストリーの継続/中断/中止/終了

(マルコ8:22−26)

     例−(問い)あなたの内側で何かが起こっていませんか

       聖霊の臨在を感じますか

    神様はどの様に働いておられますか

    (答え)痛みが消えた、熱い、冷たい、体が軽い

    かえって痛みが増している、変化が無い

 このやりとりの中で以後の方針を立ててゆく、いやしは必ずしも瞬間的に起こるとは限らないので、その場で続けるのか、時や場所を改めて続けるのか、いやしは認められないが止めるのか、いやしを認めて終了するのか導きを求める

  (5)ミニストリー後の導き L1/L2

1.中断した場合 理由の説明と次回の約束

2.中止の場合 理由の説明/他の人を紹介

3.終了した場合 神を崇めること、感謝すること

クリスチャンとなることを勧める

4.1−3に共通の導き もう罪を犯さないように

ダイエット/聖書を読むこと

祈ることなどの勧め

まとめ 古いタイプのいやしのミニストリーと比較して

1.特別な人のするものではなく信徒の業

2.個人の働きではなくティームワーク

3.主にすがる者としてただ手を置いて祈ることではなく、権威あるものとしていやすこと

4.インスタントにいやしを宣言するなどパターン化した方法ではなく、その時の聖霊の促しに従い注意深く時間をかけて行うこと

5.ただ悪霊を追い出すことではなく、それをも含めたいやし

以上